はじめに
社内エンジニアからコンサルタントに転職して一年半になりました。現在関わっている業種的にも初めて耳にする言葉は相変わらず多いです。
前回の初めの一歩!ここから覚えるビジネス用語一覧 に続いて、ここ半年で初めて耳にした用語を一覧化してまとめました。様々な職種の方と円滑にコミュニケーションできる様に、語彙の幅を広げていきましょう!
ビジネス用語一覧
アップセル
顧客あたりの売上単価を向上させることを指します。言い換えるなら、「より高いものを買ってもらう」ための施策ですね。無料プランでサービスユーザの母数を増やした上で、ヘビーユーザに対して有料プランを促進する施策を打つ流れが、アップセル としてイメージしやすいかもしれません。
近年、サブスクリプションビジネスが注目を浴びており、アップセルで顧客単価を上げる試みはとても大切な考え方になります。
インナーマーケティング
社内向けに企業理念やブランド価値を促進する活動を指します。「インターナルブランディング」「インナーブランディング」とも言いますね。
ざっくり言うと、「自分の会社を好きになってもらう」ための施策全般です。自社が好きになれば、社員に対して「パフォーマンス向上」、「離職率の低下」、「不適切な行動防止」に繋がります。大企業ほど効果が期待できることから、より意識していきたい施策となります。
ガンジャンピング
M&A(企業合併)を行うにあたり、両社間で合併前に情報交換や事業活動を行う行為全般を指します。これは、競争法(独占禁止法)違反として禁止された行為にあたるため、合併前にクリアランス(次項)を意識する必要があるわけですね。
陸上競技のフライングが名前の由来となっています。
クリアランス
前項のガンジャンピングの関連項目です。法令上の禁止期間を踏まえた上で、両社間で競争法上問題ない状態にするためのプロセスを指します。
「クリアランスセール」というと一斉在庫処分の様な印象を受けますが、それと同様に十分な期間を儲けることで身の汚れを一切潔白な状態にするプロセスをイメージするとわかりやすいかもしれません。
ケイパビリティ
語源は能力、才能、可能性を表すcapabilityという英単語です。
ビジネスにおいてはより明確に定義されており、「他社と比較した際の強み」を指します。強みを理解した上で、それを最大化して勝負するのはとても大切ですね。
ポテンヒット
語源は野球用語で、「誰かが獲るだろうという油断から、本来難なく獲れる打球のヒットを許してしまうミス」を指します。ビジネス上は、業務範囲の不明確さ故に発生してしまう抜け漏れが該当します。
関係部署が複数に跨る場合は、業務フローを可視化した上で「誰が、誰に対して、何をするか」を明確にすることが、ポテンヒットを防ぐ上で有効です。
マイクロマネジメント & マクロマネジメント
いずれもマネジメントの手法になります。
例えば、あるタスクをアサインする際に
- 手順を進め方を事細かに指示した上で、適宜状況を確認するのが「マイクロマネジメント」
- 目的や方針を共有した上で、細かいやり方は担当者に一任するのが「マクロマネジメント」
といった違いがあります。
一般的に、マクロマネジメントは自主性を重んじることになるため、モチベーションを高めることができると言われています。逆に、過剰なマイクロマネジメントは監視されている印象を与えてしまい、最早「コントロール」になってしまうでしょう。この点は意識していきたいところです。
ここについては、是非別の機会で事例を交えて解説したいと思います。
リードタイム
元々は生産・流通業界でよく使われている言葉で、「発注・受注から納品までにかかる期間」を指します。応用的に、これ以外にも「開始から終了までの所要時間全般」の意味合いで使われる傾向にあります。
レストラン情報をグルメサイトに掲載するケースを例とすれば、申し込みを受けてから実際に掲載が開始されるまでの期間が「リードタイム」に該当します。
俎上に上がる(上げる)
「議題に挙げる」「検討を行う」 行為全般を指します。
例えばある施策をやらない決断をする場合でも、自分のみの判断で決定する場合と複数人で議論した上で決定した場合とでは、後者の方がより納得感のある決定になるはずです。そういった意味でも、円滑に仕事を進める上では複数人を巻き込んで合意をとるプロセスは常に意識していきたいですね。
壁打ち
語源は、壁に向かって自分1人で球を打ち続けるテニスの練習法です。自分のペースで打ち続けることで、ボールの感覚や正しいフォームを掴むことができます。
ビジネスの場では、答えが明確でない課題に対して話を聞いてもらう行為全般を指します。1人でもモヤモヤ考えるより、他人にアウトプットすることで考えや気持ちが整理されるメリットがあります。「相談に乗る」と似てはいますが、「結論を急いでいる訳ではない」と言うニュアンスが含まれている印象です。早い話が、「壁役になって、私が考えてることを聞いてくれ」という意味で「壁打ちいいですか?」と言うことが多いです。
赤伝
これは会計用語で、正式名称は「赤伝票」です。これに対して、売り上げを計上する通常の伝票のことを「黒伝」と言います。(敢えて黒伝と言うよりは、赤伝と比較して用いられることが大半です。)
赤伝は処理済みの伝票(黒伝)を取り消すための伝票を指します。訂正内容が赤文字で記載されることが名前の由来です。
買い物を例にするなら、お店でレジを通してお会計を済ませた際に発行するのが黒伝、それに対して返品を行うことでその会計自体をなかったことにするための伝票が赤伝になります。
おわりに
最初のビジネス用語集を出してから半年経ってますが、まだまだ初めて耳にする単語が出てきますw
その分自分のビジネス視野が広がっていると前向きに捉えつつ、引き続き知見を広げていきたいですね。
引き続き初見ビジネス用語が蓄積していったら、第3弾も作成しようと思います!
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