あなたの読書に深みはあるか?知的ストックを蓄えるための読書術!

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はじめに

この度、山口周さん の”外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術” という本を読みました。この本を通して、私の読書に対する固定観念が壊され、大きな衝撃を受けました。

本記事では、多くの方が持っているであろう「読書はしているけど、イマイチ学びに繋がらない」という悩みを解消するための法則をご紹介していきます。これらを意識すれば、読書を通してより効率的なインプット、そしてアウトプットができるはずです!

効率的に知的ストックを蓄える5つの法則

本は2割だけ読め

多くの人は、1冊の本を読み通すことにエネルギーを使ってしまいます。しかし、山口さん曰くこの読書法は非効率で「本は2割だけ読めばいい」とのことです。これは、20:80 の法則として知られるパレートの法則に基づいており、「その本から得られる80%のインプットは、全体の20%によってもたらされる」と解釈できます。
つまり、この20%を見極めることが効率的な読書のポイントになってくるわけですね。

具体的に、最初にやるべきこととして以下を挙げています。

  • 目次を見る
    • 興味を持つ章から、かつ段落冒頭の一文だけまずは読む。
  •  統括、結論といったまとめの章を見る
    • これだけで全体のエッセンスが汲み取れる本も少なくない。

上記の作業で「惹きつけられる箇所=読むべき20%」が見えなければその本には縁がなかったとして読むことを止めます。

例えるなら、定食の好きなものだけピックアップして食べるイメージですね。読書を「時間を使った投資行為」とした場合、学びがなければその本と付き合う時間は無駄です。コンテンツ消費ではないので、勿体無いと思う必要はありません。

本当の意味での「多読」を知れ

皆さんは「読書家」と聞くとどんな人をイメージしますか?様々なジャンルの本を数多く読んでるイメージするかもしれません。趣味としての読書であればそれで問題ありませんが、知的ストックを蓄える手段としては非効率です。その理由は簡単で、1回読んだだけでは忘れてしまうから。
なので、「沢山の本を1回だけ読む」より、「深みのある本を何度でも読む」ことが重要となります。

具体的には、以下の様な「T字型読書」となります。

  • 前項の2割読書の流し読みで、「読みがいのある本」を見つける。
  • 「読みがいのある本」に出会えたら、深く読み進める。

 

私個人、色々な本を読みつつも「1度読んだ本を覚えていないこと」に劣等感を感じていましたが、その必要はありませんでした。むしろ忘れることを前提に読書をするべきで、数を追うより深みのある本を咀嚼することを意識しようと思いました。

分からなければページを飛ばせ

学生時代の国語の時間、難解な文章を頭を唸らせながら読み進める作業をさせられたことありましたよね?
私自身、今でも読んでいる内容がわからない時に「自分はバカかもしれない」と思ってしまうことがあります。しかし、その様なときはまず10ページ飛ばしてみましょう。それでもしっくりこなければ、更に10ページ。山口さん曰く、「しっくりこない、面白くないのに読み続ける行為は、時間とエネルギーのロス」とのことです。
どんなに読み飛ばしたり、興味深そうなものだけ選り好みしてもつまらないと思ったならば、その本とは「ご縁がなかった」ということです。一旦本棚に戻しましょう。

もしその本に縁があれば、熱意を持って読めるタイミングが来るはずです。そのタイミングに再び読みましょう。

10冊以上の本を同時に読み進めよ

「この本を読み終わるまでは他の本には手を出さない!」という決意で読書をされる方、いませんか?はい、私ですw その決意は、別のことに注ぎましょう。

というのも、人間にはどうしても気分が乗らない時があります。山口さん曰く、同時読書法は「読書のアイドルタイムを極小化する」ための施策とのことです。手持ち無沙汰だけど読書が気乗りしない時間を「アイドルタイム」と読んでいるわけですね。
ここで、読みかけの本が複数あれば、どれかが今の気分にヒットする確率が高くなります。理想は、「暇さえあれば、常に熱意のある読書ができる状態」ですね。

そんな山口さんは、驚きの100冊(!)並行読書をされているとのことです。ただし、前法則を踏まえて「読了しない」「拾い読み」前提です。

常に熱量を高く持てるこの読書法、是非一度試してみては?

読み方の異なる2種類の読書法を知れ

山口さんは、質の高いアウトプットを行うには2種類の読書が必要と考えています。

  • ビジネスマンのベース力を蓄えるための読書 = 規定演技
  • リベラルアーツとして、個性を深めるための読書 = 自由演技

ビジネス書の定番や名著はレベルの高い集団ほど「知っていて当たり前」の領域となりますが、反面差別化要素にはなりづらいです。これらについては狭く深く、目的地へショートカットで一直線が望ましいです。

反面、リベラルアーツは広く浅く、雑多に気の向くままに、面白そうな場所を探す散歩のイメージです。

リベラルアーツは「その人らしい知的生産」に繋がる要素となりますが、そのままだとアウトプットに繋がりづらいため、抽象化して自分なりに落とし込むことが必要とのことです。
落とし込みの過程でビジネスパーソンとしてのベースが必要となり、これら両輪となって初めて自分らしい知的成果に繋がるというのが、山口さんの意見です。

大学で哲学を学んでいた山口さんらしいですね。本書では、具体例としてカリグラフィーを学んでいたスティーブ・ジョブズの話も出てきます。

そう考えると、大学の自由科目の意味合いもそれに近いものがあったんだと、今更ながら思います。

終わりに

いかがでしたでしょうか?私自身、この本を通して、山口さんは本とのご縁をとても大切にされている印象を受けました。限られた時間でパフォーマンスが求められる社会人としては、自分の意思で読書の仕方を決めていきたいですね。

ここで紹介した内容はほんの少しで、他にも「これだけ読めばいい!ビジネス書マンダラ」や「常に新鮮な情報のイケスの作り方」が紹介されています。いずれも山口さんの読書の根幹となる概念かと思うので、興味のある方は是非手に取ってみてください!

余談ですが、山口周さんの書籍は “外資系コンサルの知的生産術~プロだけが知る「99の心得」” もオススメです。こちらも機会があれば取り上げます。

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